最新トレンド&トピックス(18)対内直接投資は100兆円に達するか?
2023/08/25
日本の対内直接投資は2030年までに100兆円に達するか?
対内直接投資とは、外国の企業や投資家が自国内の企業に対して、経営することを目的として株式を取得したり、工場などを建てたりすることを言います。日本に限定すれば、「対日直接投資」と同義です。
実は、日本は先進国の中で対内直接投資が極めて少ない国です。いや、もっと言えば、対GDP比でみると、あの北朝鮮より低いと言われているのです。原因は、「正社員雇用に関する法的縛りがきつ過ぎる」「自然災害が多い」「英語が通じない」などといったことが挙げられていますが、政府の努力不足も大きな原因ではないかと思われます。
そこで日本政府は今年の春、2030年までに対内直接投資を100兆円にするという目標を掲げました。2022年の数値が僅か46兆6000億円程度でしたので、簡単に達成できる数字ではありませんが、現行の円安基調をうまく利用できれば、決して達成不可能な目標でもないでしょう。
生産の国内回帰を推進すると共に、対内直接投資100兆円以上という目標が達成できれば、2030年頃までに日本のGDPを650兆円以上に押し上げることも決して不可能ではないと考えられます。