ファンダメンタルズ＆経済の基礎知識（21）景気動向指数とは？

景気判断に使われる～景気動向指数

景気動向指数とは、その名の通り、景気動向を知るための指標です。日本では内閣府経済社会総合研究所が毎月公表しています。その算出方法としては、DI（Diffusion Index）とCI（Composite Index）の両方が用いられています。

DIは、生産・雇用・売上高などの景気に影響を与える指標のうち、３ヵ月前の指標と比較して改善している指標が占める割合を示しています。50％が景気判断の目安で、50％を上回っているときは景気が上向き、下回っているときは景気が下向きと判断されます。

さらにCIを利用すれば、単に景気の上向き・下向きだけではなく、景気の山の高さや谷の深さ、つまりどの程度良くなったか、どの程度落ち込んでいるかがわかります。さらには景気拡大（あるいは後退）のテンポ（量感）や勢いまで測定可能となるのです。CIでは基準年を設定し、その時点との変化率が反映されるためです。

かつて内閣府は景気動向指数に関してDIを中心とした公開形態をとっていましたが、近年、景気変動の大きさやテンポを把握することがより重要となってきたことから、2008年4月分以降については、CIを中心とした公開形態に切り替えています。