ファンダメンタルズ&経済の基礎知識

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ファンダメンタルズ&経済の基礎知識(2) 国のファンダメンタルズ

2023/08/04

国の主なファンダメンタルズについて

前回は経済の基礎的諸条件とも訳されるファンダメンタルズの具体的な意味を明らかにしたうえで、「企業に関する主なファンダメンタルズ」について概説しました。

今回は、もう一つのファンダメンタルズとしての「国に関するファンダメンタルズ」について簡単に整理しておきたいと思います。

国に関する主なファンダメンタルズには、次のようなものがあります。

これは通例、一国(あるいは経済圏)のGDP(国内総生産)が前年同期との比較や前四半期との比較で、「何%上昇した」とか「何%下落した」といった形で表されます。経済成長率の変化が為替相場や企業の業績予想に一定の影響を与えることは言うまでもありません。

・インフレ率

個別の商品ではなく、その国全体の物価水準が上昇することをインフレ(inflation)と言います。経済成長を反映した適度なインフレもあれば、戦争等で輸入物価等が上昇することで生じるコストプッシュ型のインフレもあります。物価水準の変化は、政府の財政政策や中央銀行(日本では日銀)の金融・金利政策に影響を及ぼします。中央銀行はインフレ期には政策金利を高めに誘導し、逆にデフレ局面に入ると政策金利を大幅に引き下げる傾向があります。そうした動きは当然、国際的な金利差を生み出し、為替相場や企業の業績予測にも相応の影響を与えることになります。

・失業率

その国の景気の動向を占う為の重要な指標として失業率があります。失業率とは、失業者数を総労働力人口で割った値のことです。景気上昇局面では企業は労働力をそれまで以上に必要とするので失業率は低下しますが、逆に景気後退局面に入ると好景気の時期ほどの労働力は必要ではなくなるので、失業率は上昇します。失業率の状況はその国の経済状況を如実に反映するので、為替相場や企業の業績予想に相応の影響を与えます。

・財政収支

一国の財政状況もその国の経済に一定の影響を及ぼします。財政黒字の状況においては、政府は積極的な財政出動が可能ですが、赤字が膨れ上がっている状態では財政出動を躊躇せざるを得なくなることがあります。もちろん、常に均衡財政が望ましいとは必ずしも言えませんが、各国(あるいは経済圏)は一定の財政規律を意識した政策をとる傾向にあります。いずれにしても、財政収支の状況はGDPの動きにも影響する重要な指標と言えます。

 

いかがでしたか?国のファンダメンタルズについては他にもいろんなものがありますが、今回は国のファンダメンタルズについてザックリとしてイメージをつかんでもらうことを主眼としていますので、これ以上あまり立ち入らないことにし、次回以降、企業のファンダメンタルズ、次いで国のファンダメンタルズについて詳述していきたいと思います。

ではまた~

by Tetsuya

 

 

 

 

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