最新トレンド＆トピックス（24）ユニットレイバーコストとは？

最近、政策金利との絡みで、ユニットレイバーコストという言葉を時々見聞きするようになりました。

 

ユニットレイバーコスト（ULC：unit labor cost）とは、いわゆる「単位労働費用」のことで、生産一単位当たりに占める賃金コストを意味しています。

 

具体的な数値は、「雇用者報酬の総額」を「実質GDP（国内総生産）」で割ることにより算出されます。

 

ユニットレイバーコストが上昇すると、当然、企業には販売価格を引き上げるインセンティブが働くことになり、インフレ圧力となります。

 

逆にユニットレイバーコストが低下すると、労働者への分配率の低下につながり、デフレ圧力となります。

 

このため各国の中央銀行が政策金利について検討する際には、このユニットレイバーコストの動向にも注意を払う必要があります。

 

政策金利というと、CPI、すなわち消費者物価指数や雇用統計といったメジャーな数値ばかりに目が行きがちですが、それ以外の、ユニットレイバーコストのようなややマイナーと思えるような要因にも注意を向けることが大切ですね。

 

by Tetsuya