新年相場を迎えて
2021/01/19
2021年 好調すぎる日本株 節目、転換点を考える
今日からマーケット欄を担当することになりました。皆様の資産運用の役に立つべく参考になるような情報を今後お届けしたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
さて、本日1月19日も日経平均は28633円46銭 391.25円高と強い状況で終わりました。コロナ感染拡大による11都道府県への緊急事態宣言発令の影響も関係なく強い動きが続いています。騰落レシオ(25日)は100.92とさほど過熱感は感じられないものの、今年に入り約1200円近くも上げており、200日移動平均線(23135.94円 18日現在)からの乖離率も大きくなっています。バイデン大統領の政策期待もかなり織り込んだと考えられ、そのような観点からみると大統領就任という事実で、いったん調整してもおかしくない状況といえます。ただ先日から4半期決算が始まっていますが安川電機、キャノン等上方修正の銘柄も見られ、今後続く決算の状況は注目されるところです。
本日は筆者がここ数ヶ月の間に考えていた重要な節目、転換点がありましたがそれについて書いてみたいと思います。
まず最初は昨年の10月22日の日経新聞「市場点描」から、日経平均の週足の移動平均線26週線が52週線を上抜けたゴールデンクロスが形成されたところです。株価はその後10月末に22977円13銭といったん23000円を割りましたがバイデン候補の優勢が伝わると24000円台を抜け、1ヶ月余りで3000円を超える上昇となりました。日経平均が同様のクロスが前回現れたのは2019年10月、その際には21000円台から約2か月で24000円台まで上昇、16年12月の時は18000円台から1年超かけて24000円台まで上昇しています。このようにここ数年週足の26週線と52週線のゴールデンクロスは相場上昇のサインになっています。
2番目は日経平均の史上最高値38915円からバブル崩壊後の安値7054円迄の下げ幅の61.8%戻し(フィボナッチ比率)の26745円処の数値です。2020年12月3日には引け値で26809円で50円前後超えたものの、その後月末近くまでは26300円台を下値に膠着状態でした。その後28日26854円で引けて以降上昇ピッチが速まり、節を超えてから1ヶ月も経たないうちに26745円どころより約1900円前後上昇しました。
3番目は1月13日バブル後の高値38915円から安値7054円の3分の2戻しの28295円を超えたところです。15日付けの日経市場点描には、「チャート分析上3分の2戻しは相場回復の節目とされ、当面は強弱感が対立するとみる向きがある」と書いています。今後14日に付けたザラバの高値28979円や大台の3万円あたりが意識されそうですが3分の2戻しを達成したことの意味は大きいと思われます。目先的に仮に調整したとしてもドルべースでの日経平均はすでに史上最高値を抜けていることもあり、今後の動きが注目されます。