リスク管理は重要!日経225ミニ先物に関するレバレッジとは?
2021/06/15
目次
1.レバレッジをかける上で大切なのはリスクコントロール
1-1.レバレッジと追証
1-2.レバレッジについての資金管理
1-3.強制決済リスクに注意
2.レバレッジをかけるメリットとデメリット
2-1.レバレッジをかけるメリット
2-2.レバレッジをかけるデメリット
1.レバレッジをかける上で大切なのはリスクコントロール
証拠金取引で売買される日経225ミニ先物にレバレッジをかけて取引する上で最も大切にしなければならないのがリスクコントロールです。
FXや株の信用取引の経験がある方は、追証*1の存在についてはすでに理解できていると思います。
仮に追証を出すということはきちんとリスクコントロールができていないということです。
先物取引のレバレッジと資金管理、そして追証は深い関係性にあるので重要性を再確認しておきましょう。
1-1. レバレッジと追証
日経225ミニ先物は現在、70,500円ほど(2021年6月現在 岡三オンライン証券)の証拠金で何倍ものレバレッジをかけて先物取引ができます。
70,500円ほどの証拠金があれば日経225ミニ先物を1枚取引することができますが、この証拠金を割るような変動があると追証が発生してしまいます。
つまり、余裕を持って口座に資金を入金しておく必要があるということです。
実際に例を交えて資金管理について見てみましょう。
現在ではほとんどの証券会社の最低証拠金所要額がSPAN証拠金額*2になっています。
日経平均が20,000円だとして、証拠金が80,000円必要だとします。
そのときぴったり80,000円入金するのではなく、余裕を持って100,000円入金しておきましょう。
そうすることで20,000円分の値下がりにも耐えることができます。
1-2. レバレッジについての資金管理
例えば現物株式を80,000円で購入し、200円値下がりしたとします。
その場合に現物株式の価値は79,800円になり、200円の損失になります。
しかし、日経225ミニ先物の場合はこの200円にレバレッジがかかります。
日経225ミニ先物の価格が200円下がると、200円の100倍である20,000円の損失になってしまいます。
先物取引は少しの値動きでも大きな金額が動きます。
自身の口座にいくらの資金が残っているか、証拠金維持率は充分かを常に確認しておきましょう。
*1 株の信用取引や株価指数先物取引などの保証金を担保として行う取引の場合、価格の変動で一定の維持率(委託保証金維持率)を下回ると発生する「追加保証金」のこと。
*2 シカゴ・マーカンタイル取引所が開発したリスクベースの証拠金計算方法およびシステムにより計算される証拠金のこと、日本証券クリアリング機構SPANリスクパラーメーターとして毎週第一取引日に見直しを行い、公表日の翌週に適用される。
証拠金は同SPANリスクパラメーター元に、各証券会社で独自に設定している係数を掛けて算出される。
1-3. 強制決済リスクに注意
日経225ミニ先物は取引期間が決まっています。
SQ日*3になると強制的にSQ値*4で決済されてしまいます。
中・長期間での売買を考えている場合、リスクコントロールを怠ると思わぬ損失が出てしまう可能性があります。
レバレッジもかかっているので想定外の価格で決済されてしまいます。
正確なSQ値はいくらになるのか誰にも予測できません。
ポジションを持ったままSQを迎えてたまたま買い値(売り値)よりも高い(低い)SQ値で決済される場合もありますが、リスクをコントロールしていくのがレバレッジと良いお付き合いをしていくための前提条件です。
*3 Special Quotationの頭文字をとったもの、毎月第二金曜日がSQ日と言う。3月、6月、9月、12月はメジャーSQと呼び、それ以外の月はマイナーSQと呼ぶ。
*4 特別清算指数とも呼ばれる日経平均株価の始値を基に算出される値。
2.レバレッジをかけるメリットとデメリット
先物取引において、レバレッジをかけるメリットとデメリットをお伝えします。
2-1. レバレッジをかけるメリット
取引時にレバレッジをかけた場合、様々なメリットが存在します。
主に資金関係のメリットが多いのですが、どれも投資家に有利に働きます。
▼資金効率が良い
日経225ミニ先物は「証拠金取引」という取引方法で行われます。
この取引方法のおかげで資金が少額でも先物に投資ができるようになります。
先物取引は口座に入金した資金を元に、実体のない「先物」とよばれる商品を売買します。
実体がないのでレバレッジをかけた取引を可能にしています。
先物取引は専用口座に証拠金*5(資金)を証券会社に預け、レバレッジを掛けて何倍もの金額を運用することができます。
100万円の資金でも200万円分の先物を売買することができるので、資金量が少ない個人投資家でも日経225ミニ先物を取引することができます。
これがレバレッジの魅力です。
通常の現物株式であれば、100万円の資金では100万円分の株にしか投資することはできません。
しかし、証拠金取引という取引形体があるおかげで投資家は少ない資金でも日経225ミニ先物を取引することができます。
*5 日経225ミニ先物の取引は差金(取引により生じた損益の部分)の授受のみであり、代金の支払い等がないため取引(契約)を担保するために必要なお金。
▼下落局面でも大きな利益を狙える
通常の株式投資だと購入した銘柄が買値よりも値上がりしないと利益を出すことが出来ません。
しかし、日経225ミニ先物は「空売り*6」が可能なので相場が下落していても利益を上げることができます。
これも先物取引が「証拠金取引」という方法を採用しているからこそできるようになりました。
現物株式では価格が下落すると評価損益が増加しますが、下落局面でレバレッジをかけて先物を空売りすると大きな利益を生み出すことができます。
通常、先物などの商品は価格が上がる速度よりも下がる速度の方が早い傾向にあります。
下落を予想してレバレッジをかけて空売りをすると、想像以上の利益を得る可能性は高いでしょう。
*6 証券会社から株式を借りて売り建てて、決済期日までに買い戻しを行うことで株式を返却し、売り建て時と買い建て時の差額で利益を狙う取引。
2-2. レバレッジをかけるデメリット
先物の取引時にレバレッジをかけることはメリットだけではありません。
レバレッジをかけるデメリットも存在するので確認しておきましょう。
▼大きな損失を出してしまう可能性がある
レバレッジをかけると手元資金の何倍もの取引ができるため、必要証拠金以上のマイナスが出てしまう可能性があります。
入金している必要証拠金を割ってしまうほどの含み損を抱えると追証*7が発生してしまいます。
追証を発生させないためにも口座内の資金管理を徹底する必要があるでしょう。
日経225ミニ先物でレバレッジをかける際の注意点として必ず見ておかなければならないものは海外の動きです。
日経225ミニ先物は日本国内の事象だけではなく、外国経済の動きにも大きく影響を受けます。
海外の相場状況の影響を大きく受けるということは、日本時間が夜の間でも激しい値動きが起こるということでもあります。
アメリカで重要な経済指標などの発表があると、その経済指標の数字の影響を受けた値動きが起こります。
この値動きを正確に予測するのは難しく、どちらか一方方向へと極端に動く可能性があります。
オーバーナイトする場合でも無理なレバレッジをかけ過ぎず、ポジションを大きくしないように注意する必要があるでしょう。
指数取引は外的要因の影響力が大きいので結果的に思わぬ損失が出てしまうことがあります。
いつ起こるか分からないような地政学リスクも受け入れなければなりません。
取引を始めるときはロスカットの位置などを事前に決めておいて、損失ラインを越えたらすぐに損切りをするなどのルールに沿った取引を行いましょう。
*7 株の信用取引や株価指数先物取引などの保証金を担保として行う取引の場合、価格の変動で一定の維持率(委託保証金維持率)を下回ると発生する「追加保証金」のこと。
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