ファンダメンタルズ&経済の基礎知識(18)物価変動と政策金利

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ファンダメンタルズ&経済の基礎知識(18)物価変動と政策金利

2023/08/30

物価変動と政策金利の関係 

 

中央銀行が政策金利を調整する目的は、主に景気の刺激と過度な物価変動(インフレやデフレ)の抑制にあります。

 

一般に、デフレ不況に陥っている際などで国の景気を刺激したい場合、中央銀行は政策金利を低めに誘導して、消費者の購買意欲を高めたり、企業の設備投資を促したりします。

 

政策金利が低めになれば、民間銀行の貸付金利や預金金利などもそれに連動し引き下げられます。貸付金利が低くなれば、消費者も民間企業も資金を借りやすくなり、それを高額な消費財の購入や設備投資に回すので需要の拡大を図ることができます。

 

2008年の金融危機以降、主要国が政策金利を大幅に引き下げたのには、こうした景気刺激目的があったことは言うまでもありません。

 

先に述べたように、中央銀行が政策金利を調整する理由としては、過度な物価変動(インフレやデフレ)の抑制があります。デフレの場合には、景気刺激策がとられますが、インフレの場合にはその真逆の政策がとられます。

 

インフレとはインフレーションの略で、一国の物価が全般的に上昇している状態を言います。中央銀行はこのインフレの進行を非常に恐れています。

 

なぜ、中央銀行がインフレを恐れるかについて、簡単に述べておきましょう。

 

一般に、物価の上昇は、モノやサービスの供給に対して需要が上回った時に起こります。旺盛な需要に対して供給が少ないと、高くてもよいからそれを手に入れたいという人が増えるからです。

 

景気の拡大期間は、消費力も旺盛となりますから、どちらかと言えば、物価は上昇する傾向にあります。年2~3%の物価上昇であれば、経済成長の証でもありますから特に問題はありません。

 

ただし、インフレが行き過ぎている場合は、物価の上昇に歯止めがきかなくなり、国民経済にもマイナスの影響が続くことになります。

 

世界的なインフレが進行する中、今世界の中央銀行は、景気刺激よりもむしろ、景気の過熱による弊害のほうを恐れて、インフレが過度に進行しないように金利水準をコントロールしているというのが実情なのです。

 

政策金利に関してもう一つ注意すべきことがあります。それは各国間の金利差が開いたり縮まったりすることで外国為替相場に変動が生じると言うことです。それは、FXはもちろん、株式市場にも大きな影響を与えることがあります。

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