ファンダメンタルズ&経済の基礎知識(24)米雇用統計とは?

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ファンダメンタルズ&経済の基礎知識(24)米雇用統計とは?

2023/09/08

断然注目度が高い!米雇用統計とは?

株式市場、外国為替市場…など、あらゆる市場で取引している投資家が最も注目する指標の一つに雇用統計があります。特に米国の雇用統計は、世界一の経済大国の重大指標ですから、世界の投資家から常に注目を浴びています。ここでは、その米雇用統計を中心にお話ししたいと思います。

 

米雇用統計は、毎月第1金曜日に米労働省が発表します。市場への影響度も非常に高く、発表後に相場が大きく動くことを懸念して、市場参加者の間では、「雇用統計待ち(雇用統計の数値が発表されるまで取引を控える)」という言葉があるほどです。

 

米国の雇用状況は、当然、GDPの7割を占めるとされる米国の消費動向にも多大な影響を与えるので、インフレの動きを見る上でも重要な指標と言えます。


米雇用統計では、全部で10数項目 の指標が発表されますが、その中でも非農業部門就業者数の増減幅が特に注目されます。基本的には、非農業部門就業者数が事前予想よりも増加(改善)している場合は、米国の政策金利の引き上げが連想され、ドルが買われる傾向にあります。ただし、政策金利の過度な上昇は米国株への懸念材料となることもあるので注意が必要です。

 

逆に就業者数が減少していた場合や、僅かな増加が見られたとしても事前予想を下回っていた場合には、投資家が失望して米国株やドルを売ることもありえます。


またこれ以外に、雇用関係指標としては新規失業保険申請件数があります。これは文字通り新しく失業保険を申請した人数です。雇用統計が毎月1回しか発表されないのに対し、この新規失業保険申請件数は、毎週木曜日に発表されるため、直近の雇用動向をつかむ手立てとして注目されています。

 

基本的には、申請件数の増加は、失業者の増加を意味するため、米国株安、ドル安材料となり、逆に減少した場合は、米国株高、ドル高材料となりえます。

 

いずれにしても、世界のGDPの20%を占める経済大国である米国の雇用状況を示す指標は日本を始め世界のあらゆる市場に影響を与えるので、常に注視する必要があると言えるでしょう。

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